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「催眠術が本当にあるならば、犯罪が横行するのでは?」


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Yahoo!知恵袋におもしろい質問があったので取り上げてみます。

催眠術がもし本当だとしたら なぜそこらじゅうで催眠術を使った犯罪が横行していないのですか? 

僕も基本の基本くらいは分かっているつもりなので、この場で質問に答えてみます。

もし催眠術が本当に有効ならば 悪の組織や集団がこんな便利な手段を放っておくはずがありません。徹底的に研究してもっと大掛かりな歴史的事件を引き起こしていておかしくありません。どうして催眠術を使った殺人や暗殺などの大事件は世界中のどこでも全く起きないのですか?

 

率直な回答は難しいのです。

 

例えば、自分のことを信頼させ、犯罪の仲間に加えさせるとか、犯罪を行う、なんてことであれば、よくある話だと思います。詐欺事件もまさにそういうことですよね。

テレビのCMも視聴者の購買欲を高めるために様々な技術を使っています。テレビCMを見て何かを買ってしまうという経験は誰もがあるはずです。

 

催眠術は特別な技術ではなく、日常に転がってます。

広い視野で催眠を捉えた場合、極端なことを言うと、「私が合図をすると、もう声がでません」というのと、「とても美味しいですよ。買いましょう」というのは実はあまり差がありません。

つまり、催眠術と巧みな話術等で騙すというのも、本質的な部分では同じなのです。催眠術はコミュニケーションの延長にあるものです。

「催眠術で騙されました」の中には、巧みな話術に騙されただけという人がほとんどだと思いますが、それに催眠の要素が入っていないのかと言われれば入っています。

 

また、催眠術は意図も簡単に人を操作することができる魔法のようなもののようにと捉えられてますが、それは誤りで、基本的には催眠術は被験者(催眠術をかけられる人)の意思に反して掛けることはできません。

「あなたは今すぐ窓から飛び降りたくなります」という暗示をかけても、防衛本能が働くので掛かりません。また、催眠術はどれだけ深く掛かっていても、一定時間が過ぎれば解けます。長くても一時間程度です。

 

ただ、そうはいいつつも、催眠術は非常に危険な技術でもあります。話を簡単にするために諸々省略しますが、催眠というものをより高めていくと、それは洗脳やマインドコントロールというものになります。

こうなると防衛本能みたいなものもアテにならなくなりますし、洗脳状態を脱することも難しくなります。

カルトの信者はこのような状態です。

 

実際問題、そのような状況で犯罪を犯したとしても、術者の存在は法的な場で責任を追及するのも難しいでしょう。

まず、都合の良いのように記憶を操作され、術者の存在が表に出ることがありません。

そんなことできるの?と言いたいところですが、残念ながら技術的には可能だと思います。

 

回答がはっきりしませんが、まとめます。

みなさんがイメージする形での催眠術を用いての犯罪行為は難しい(ほぼ不可能)。

ですが、その延長線上にある技術では不可能ではない。

そして、それが犯罪と認定されることも難しい。

 

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