思うこと, ビジネス

脱サラして失敗するひとの傾向と対策

最近は「好きなことで生きていく」ことが、かっこいい的な風潮があるようです。かっこいい以前に生きるにはお金が必要なんですけど、それをさしおいても、私のように勘違いして新卒でフリーランスになっちゃう人もいるようです。

新卒3-5年目で、突然思い立ったように脱サラする人を周りで見るようになりました。私に何を期待しているのかわからないのですが、「会社を辞めようと思っていまして」と相談してくれる人がいます。ここ半年で5人くらいの方の話を聞きました。

主に皆さん、「適当に好きに働きながら、そこそこのお金が欲しい」という大志を抱いている方々です。別に働き方のスタンスなんてそれぞれなんで、幸せならなんでもいいんですよ。

ただ、いろいろと話を聞いている中で、脱サラしてつまづいたり、どうも上手くいかなかったりする人には傾向というか、共通点があるように思えてきました。主にお金の面で。私も後から思い出したら「あれは地獄だったのかもしれない」という時期もあります。

それらを踏まえて、いくつか書きます。私の感想です。

①お金がない

最低半年程度、何もしなくても食べていけるだけの貯蓄は必要だと思います。これは「最初から上手くいかないから」という意味でもありますが、「心にゆとりを持つため」でもあります。お金で性格まで変わっちゃいますから。

あと、生活レベルをあげるのは簡単ですが、下げるのは難しいんですよ。毎月、決まった額のお金が振り込まれる生活をしていたら、感覚が麻痺っているのか、収入がないのに割と豪華な外食を続けたりしちゃいます。

「お金やべえよ」って言いながら、エビフライをトッピングする人がいました。なので、思っている2割増くらいのお金は貯めておいた方が良さげです。

結局、お金はすごく大切だと思います。理想を語る以前にお金がないと生活できません。気にしないでも大丈夫なのは、実家が金持ちか、色々悟っている人くらいじゃないですかね。

 

②計画性がまるでない

びっくりしちゃうのですが、まったくのノープランで会社から出てきちゃう人です。

まあ、いろんな事情があるみたいですけど、何をするのか、どのようにキャッシュを生むのかすら、決まっていないのです。

「会社に行くのが嫌だから、会社を辞めた」ので、特にやりたいこともないってパターンです。武器は現地調達のゲリラ部隊みたいな感じ。実際問題、結構厳しいです。

「会社を辞めて、ゆっくりしてから考える」という人は大抵、半年後くらいに顔色が悪くなっています。毎月、決まった額が必ず支払われる感覚というのは本当に厄介だと思います。

 

③自己評価に幻想を抱いている

特に何のスキルのないことに気づいて、呆然とするそうです。

会社の場合、各部署で役割があって、ある程度偏った知識やスキルが付くみたいなのですが、初期のスモールビジネスで大切なのは「生きていくだけの数字」をあげれるかってだけなんですよね。究極のサバイバルなんです。

そして、フリーになったら、ただの人。会社のネームバリューがなくなると、これまでの取引先に挨拶にいっても、突然愛想が悪くなったりするんですって。人って割と残酷ですよね。

 

④お金への執着がない

どういうわけかお金の話に消極的です。

儲け話に敏感で、「24時間頭の中がお金のことでいっぱい」くらいでちょうどいいと思います。私の周りには金に目がくらんだ人たちがたくさんいるので、お金の話が飛び交っています。私も商売の話は好きなので、楽しく耳を傾けています。

金儲けっていうと怪しいとかダーティなイメージを持つ人が多いのですけど、フリーで生きていくってそういうことなんですよね。誰よりもそういうアンテナに敏感になっておく必要があるのです。

お金ってないよりある方がいいにきまってるんですよ、資本主義なんで。お金を稼ぐことに罪悪感を感じているのであれば、それは大きな問題です。

 

⑤謎の起業塾に行って信者化する

信者化までいくと手の施しようがないので、そっとしておくのですが、そういうところに行く人って「何かはわからないけど、何かをやりたいと思っているんです」って感じです。

「じゃあやればいいのに」と思ってしまうのですが、拠りどころを探しているというか。そのために高いお金を払って勉強しているようなのです。

個人的にはそのお金使って、まずはやってみた方がいいと思うのです。もちろん、勉強は大切です。なので、こういった塾的なものが役に立たないとはいいませんけど、だいたいのことって本に書いてありますし、せめて何かトライしてみてからの方が身になりそうです。

ざっと思いつくところではこんなものです。

 

これらを踏まえて、ちょっとした提案です。

①収入源を確保できてから脱サラすることを強くおすすめします。もちろん、今すぐ辞めないと身体がもたないとかなら話は別です。

しかし、なんとなくダラダラ働けて、給料も貰える環境であれば、副業からスタートさせてみるべきです。

特にやりたいこともなくて、会社を辞めることが目的あのであれば、適当な儲け話を拾ってきて、リスクのないものからはじめてみたらいいと思います。それがあるかないかで、全然違います。できないのであれば、ちょっと厳しそうって思います。あ、リスクがないって結構大切ですよ。

 

②もうひとつは、収入源を複数設計しておくことです。今時、お金が入るポケットがひとつしかないのは賢くありません。いわゆる副業ならぬ、複業ってやつです。

できれば一度頑張れば労働力を割かなくてもシステムで回るものを。これ、安易にネズミ講に手を出すとかそういう意味ではありませんので、ご注意を。

普通の人に美味しい話って回ってこないので、「会社を辞める」とほのめかした途端に近づいてくるハイエナみたいな人の話は聞かない方が吉です。万が一、美味しい話だったとしても、そういうのってゲリラ戦で勝ち抜いた嗅覚がないと見極められません。

反応があればもう少し具体的に書いてもいいかなと思いました。
今日はとりあえず以上で。

私もまだまだサバイバル真っ只中です。なんとなく上手く行っているのは、良い人に囲まれて、ラッキーが続いているだけですので参考程度に。