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クリエイターと円満に仕事を進めるために依頼主が注意すべき10のこと

ウェブデザイナーやカメラマン、ミュージシャン、イラストレーターなど、あらゆるビジネスにおいて、クリエイターの方の力は必要不可欠です。私もクリエイターの方々にお仕事をお願いすることがあります。

しかし、私が社会に出て間もない頃、クリエイターの方と仕事を進める中で小さなトラブルが発生し、関係がギクシャクしたことがあります。今思うと、私の依頼の方法が甘かったのが1つの原因だと思っています。っというと、コミュニケーション不足です。もちろん、双方に問題はあったとは思いますが。

周りの人からも時折、そんな話を聞きます。よく聞くのはこんな話です。

  • 思ったのと違うものができて不満
  • 修正依頼すると怒られた
  • 追加料金が発生して揉めた

せっかくの機会も、こんな形になってしまうと、お互いが不幸になります。この記事では、クリエイターの方々と気持ちよく仕事をするために、私が気をつけていることをまとめてみます。

※ご意見くださったデザイナーの方々、ありがとうございました。改めて、ご意見やアドバイスも頂けると嬉しいです。

①クリエイター側に依頼のガイドラインを求める

無用なトラブルをなくすためにも「こういった仕事の依頼に慣れていないのですが、どのような形でお仕事を依頼すればよいでしょうか」と、恥ずかしがらずに聞くべきです。

クリエイターに仕事を頼み慣れている代理店の方は別として、一般的な人はそもそもクリエイターに仕事をお願いする機会は多くありません。そのジャンルにおいて、初めて依頼するという方もいます。また、クリエイターによっても、仕事の進め方はそれぞれです。

相手が慣れているプロの場合は「じゃあ、これこれを用意してください。打ち合わせもしましょうか。納期はどれくらいのイメージですか。この予算での仕事の範囲はここまでですよ」などと向こうから提示してくれます。

ただ、フリーで経験が浅い方の中には、そのあたりをフワッと自分の感覚で進める方もいます。仕事を頼み慣れていない人のフワッとした依頼を、経験の浅いクリエイターがフワッと進めると、どちらかが心地が悪くなったり、揉めたりします。「知り合いに駆け出しでデザイナーをしている人がいるから、依頼してみよう!」といったときにありがちです。

どの業界にも言えることですが、クリエイターの方にも仕事を進める上での常識があり、外の人にはそれが分からないことがあります。そのため、依頼する側も丁寧にコミュニケーションを心がける必要があります。

 

②依頼内容を具体的に伝える

明確かつ具体的に成果物のイメージを伝えることが大切です。可能ならば、ラフや近しいイメージのサンプルも提示するなどしましょう。「ここまで言うか」くらいの方が安心だったりします。

「相手もプロだから、こっちのイメージを汲み取って、それなりのものを作ってくれるだろう」と甘く依頼して、イメージと全然違うものが上がってきたときに揉めるからです。

 

③報酬の確認

クリエイターの方への報酬ははじめに「残る形で」決めておきましょう。契約書を結ぶのがベストです。びっくりするのですけど、そのあたりを曖昧に進めて「成果物が上がってきてから、報酬を決めて揉めた」という話を聞きました。

また、無理な値引き交渉も控えるべきです。相手も人間なので、強引な値引き交渉は良い気持ちはしません。モチベーションも下がるので、100パーセントの実力を発揮してくれなかったりします。予算が合わないなら合う人を探すべきです。もちろん、クリエイティブには定価がないので、ネット等で相場を調べて、相場とかけ離れているときは、その理由を聞いたりすることは必要なことです。筋が通った交渉の上で、お互いが納得するのがベストです。

 

④納期の確認

「いつまでに成果物が欲しい」というスケジュールを提示することが大切です。「できる限り早く」とか言っちゃうと動きにくいですし、「それっていつだよ!」と思います。色々話が進んでから、スケジュールを提示すると困ります。納期によって、予算や都合も変わってくるからです。

 

⑤修正についての確認

納品後に当たり前のように修正を依頼すると揉めるときがあります。当然、修正にも労働が発生しています。ある工程以上になると修正が難しくなることもあります。依頼の段階で「〇〇の段階での修正は○回まで。それ以上は追加料金が○円発生する」と決めておくとスムーズです。

 

⑥依頼する背景を伝える

「なぜそれを作ろうとしているのか」を伝えるのかも大切です。そういった背景のニュアンスが成果物に反映されることがあるからです。自社のホームページやパンフレット等の資料も用意しておくとより伝わりやすいでしょう。

 

⑦ターゲット層を伝える

「それは誰をターゲットにしているのか」も重要な要素となります。客層やターゲットによって当然、成果物の雰囲気が変わってくるからです。「そんなものわかって当然だろう!」と甘くみると、わかってくれていないときがあるので丁寧に依頼しましょう。

 

⑧成果物の「結果」を伝える

例えばホームページを作りたいといっても、収益をあげるためのホームページなのか、ポートレートなのか、イメージを伝えたいのかによって作り方が変わります。結局、ゴールは成果物の先にあるので、それを伝えることは結構大切です。

 

⑨著作権の所在の確認

細かい話は割愛しますが、お金を払って依頼しても、何もしなければデザインの著作権はデザイナーにあります。そのため、著作権を譲渡する旨の契約を締結しておく、または、使用する際の使用料金等をあらかじめ決めておくことも大切です。

 

⑩礼儀正しく丁寧なコミュニケーションを心がける

言うまでもないのですが、大切なことです。「こっちは金を払ってるんだからやれよ」的な態度は当然、良く思われません。モチベーションも下がります。仕事なのですから、あくまで関係はフェアなはずです。友達だったとしても、いつもより丁寧にやりとりするくらいでちょうどいいです

 

以上です。人によっては「こんなの当たり前だろう」と思う方もいるかもしれません。しかし実際、これらがしっかりできていないことで揉めた話は時々聞きます。また、自分の都合でフローが滞った場合は納期が遅れることや、追加料金が発生することは当たり前に了承すべきことです。

世の中に何かを伝えるにはクリエイティブの要素は必ず必要です。依頼する側も依頼される側も、注意すべきことは注意することで円満な関係を築くことができます。そうすることで、より良い発信ができるはずです。どうか参考までに。

以下の本は、デザイン畑じゃない人も一読の価値があります。おすすめです。