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「自分だけは大丈夫」が命取り|「オレオレ詐欺」に騙されないために。
マジックは不思議を体感してもらうエンターテイメント。不思議の裏には必ず「秘密」があります。
そんなマジックの世界にいると、いかに人は騙されやすいかというのを実感します。
堂々と大胆に秘密を行っても、観客はまったく違和感を覚えません。
もちろん、マジックはエンターテイメントですので、「騙す」という感覚でマジックは演じていませんけどね。
さて、「騙す」といえば、今でも形を変えて流行している「オレオレ詐欺」というのがありますよね。
警察やメディアがこれだけ注意を呼びかけているにも関わらず、
被害件数はかなりのものです。なぜでしょうか。
TVでオレオレ詐欺の報道をみたとき、多くの人は「私は絶対騙されない」って思います。
僕も思ってしまいます。笑
「おれ!おれだよ!ちょっと困った事があったからお金振り込んでよ!」
なんて、客観的に話を聞いただけではおかしな話です。
名前も名乗っていない相手にお金を支払うはずがない。誰しもが思うはずです。
それでも振り込んでしまう人がたくさんいます。
なぜでしょうか。
客観的にはおかしなお話でも、当事者となると話は別なんです。
突然、切羽詰まった声で身内と名乗る者から電話がかかってきたら、
少なくても普段と同じ感覚でモノを観ることはできません。
非日常の世界では、当たり前の判断ができなくなります。
非日常というと大げさですが、
例えば、時間がなくて焦っているとき、
いつもならすぐに見つかる家の鍵が見つからないなんてことはありませんか。
これは脳が混乱しているため、正常な思考ができなくなっているんです。
慣れ親しんでいる身内の声を聞き間違える訳がないと思うのですが、
被害者の多くは「実の息子と同じ声だった」と証言しています。
それほど、混乱している脳はあいまいです。
何も騙されている人が、特別騙されやすい人というわけではないんです。
対策としては以下のようなことが有効です。
※参考:警察庁振り込め詐欺対策HP
・少しでもおかしいと思ったら、電話をいったん切る。もしくは身内しか知り得ない情報の質問をする。
・振り込む前には、家族や信頼できる人に一度相談する。
しかし、そもそも混乱していると、
なかなかこのような冷静な対処をとれませんから、難しいかもしれません。
まずは今、冷静なときに「他人事じゃない」と自覚することが大切ではないでしょうか。