思うこと

戦略としての没個性|就活に中途半端な個性は不要

ベージュのコートと黒のスーツ。
いわゆるリクルートファッションってやつです。

街を歩く就活生の姿は、コピーしたかのように皆同じです。
違和感を通り越して、見慣れた景色となっています。

こんなツイートが話題になるのも恒例行事です。

ファッションに限らず、就活にはテンプレが存在します。
だって、就活のための本があるんですから。

これを没個性だのなんだのと批判的に捉える人もいます。

しかし、そんなことを言っても何も変わりません。戯言です。
変に問題意識に捉われるより、割り切っちゃえばいいと思います。

没個性化は、大手に就職したい普通の就活生にとっては最善の策です。

本音と建前

最近大手の企業で人事を担当されている方とお話ししましたが、
ぶっちゃけた話、企業の多くは個性を殺せる人材を求めています。
なぜなら扱いやすいからです。

口では「はみ出す人材」が欲しいなんていいますが、
実際に本当にはみ出しちゃって辞められたら困っちゃうんです。

ベンチャーやスタートアップは別として、大きな企業は従順なソルジャーを求めているわけで、
いきなり社会経験のない特殊部隊や司令官は好まれません。

企業側もコストをかけてる以上、未知数の諸刃の剣は欲しがりません。

人事の人も同じフレームで採用されているので、普通の人です。
なので、本気でぶっ飛んだ人のことは理解できません。

就活生側にテンプレが存在するように、
採用する側は採用する側でマニュアルがあります。

そのため、あくまでテンプレの枠の中で個性を表現する必要があるのです。

リクルートファッションはその枠の一つであって、そこを外して個性を表現するのはリスクがあります。

戦略としての没個性

でも、世の中にはそういう枠に収まるのが苦手な人がいます。
かといって、今はそれを表現できる術を持っていない。

こういう人にとっては、非常に不幸な制度です。
面白くないですよね、反吐がでそうですよね。
わかります。

でもそういうフレームで社会は動いているので、そこは利用する手を考えるか、
他に生きる道を探るしかありません。

ちなみに私は色々耐えきれなかったので、起業という道を選びました。

これはこれでそんなに甘くないので、せっかく就活できる立場にあるなら、
まずは大企業に入ることを選ぶことは正しい判断です。

そこそこの大学に入ったのであれば、そういうポジションをとったということなので、
まずはその投資コストを回収するのは悪くありません。

レールから外れるのは簡単ですが、新卒カードは一度しかきれないのですから。
何するにしても、大企業の枠組みを理解しておくことは大切だと痛感しています。

そのためには、したたかに自分の個性という刀をそっと納めておく必要があります。
いったん仮面を被り、頃合いをみて、刀を振り回せばいいのです。

今の私の仕事のパートナーはそういう人です。賢いなと思います。

それで染まっちゃったなら、それはそれで幸せになれるのでいいと思います。
染まれなかったら、そこから考えればいいと思います。

生真面目な人ほど、やりがいとか諸々、真剣に考えてしまいます。
しかし、現実的に稼ぐ手段は必要なわけです。

なので、かったるいけど、とりあえず戦略的に割り切っちゃった方が楽なときは楽じゃないかなって思ったのでした。

かくいう私は一度も就職をしたことがありませんので、どうか参考までに。