BLOG, マジックの話
僕がマジックを披露するときに気をつけている12のTips
マジシャンの仕事はもちろん、マジックを披露することですが、それには広い意味があって、単にマジックを披露するだけでは、プロの役目は務まらないのでは…と生意気ながら思っています。
もしかすると、皆さんの日常にも役に立つ点があるかもしれません。
ということで、僕がマジックを披露するときに気をつけている12のTips、ご紹介します。
ショースタイルでマジックをするときも、テーブルホッピングやウォーキングアラウンド(各テーブルやグループごとにマジックを披露するスタイルのこと)する際も、姿勢は大切にしています。
昔、バレリーナの方と街で待ち合わせしたとき、雑踏の中で一目で見つけることができて、ハッとしました。
なぜ、彼女が普通の服装でも存在感があったのか。
それは抜群に姿勢がよかったからです。
そう、姿勢の良さは存在感に直結します。
それから、立ち振る舞いのレッスンを受けたりして、それなりに姿勢を改善しました。足の向き一つで立ち姿が綺麗になり、驚いたのを覚えています。
綺麗な姿勢の維持には、適度な筋肉も必要…ということで、ジムに通ったりもしています。
バレリーナの方には到底、敵わないけど…笑。
喋りながら無意味に足を動かすと、どことなく頼りなく見えてしまい、お客様にとってノイズになります。
他の人のプレゼンテーション等を見ていると、緊張からか、無意識にやってしまっている人が多いように思います。
また、テーブルホップやウォーキングアラウンドでも、うろうろしないように、回る順序は事前に下見をして決めておくようにしています。
爪が汚れていたり、シャツにアイロンがかかっていなかったり …。
ビジネスシーンでは常識ですが、マジシャンも例外ではなく、むしろお客様により近い距離で接するので、最低限のことはもちろん、着こなしにも気を配る必要があると思っています。
例えば、いつも仕事の時に着るスーツ。特別に高価なものでなくても、仕立てて頂き、自分に合ったこだわりのあるものを着ることで、身も引き締まります。
TPOにもそれなりに気をつかいます。フォーマルな場所にラフなものを着ていくのはNGですし、カジュアルな場所でキメすぎてもおかしくなってしまいます。ラフすぎるよりはいいとは思いますけども…。
この辺りは、まだまだ勉強中です。
どれだけ慣れていても、人前に立つと無意識下では緊張しています。
皆さんも経験があるかもしれませんが、緊張すると、話すスピードや手順が早くなってしまいます。
最悪の場合、お客様から見て「何が起こったのかわからない」という事態に陥ります。これは最も避けるべきことです。
ですので、自分が思っているよりも”かなり”ゆっくりと行うように心がけています。
マジックは種があることが前提です。
そういう意味では心理的には決してフェアではなく、お客様にはあくまで、こちらの土俵に上がってきて頂くことになります。
砕けすぎて友達のノリになってしまうと、成り立たない部分もでてきます。
そのため、適度な距離感を保つことは大切だと思っています。
この辺りは非常に難しいです。
マジックの際中、できる限りお客様全員にアイコンタクトを送るよう心がけています。
親近感を持って頂くという点でも大切ですが、人は、人が見るモノに注目します。
つまり、いわゆるミスディレクション(意図的に観客の意識を逸らすこと)の点でも大切だと思っています。
例えば、お食事中のときは、グラスが手元にあったりすると驚かれたりしたときに、溢れてしまったりしたら大変です。
一声注意を促すか、距離を保って披露することにしています。
テーブルの上のものを極力動かさないように、テーブルはほとんど使わない構成をとってはいますが、どうしてもテーブルを使う必要があるときは、自分で食器類を退けるようなことは避けるようにしています。
どれだけマジックが素晴らしくても使っている道具がボロボロだと、お客様にとって親切とは言えません。
例えば、トランプの淵が汚れていたり、ヨレていたら、見た目もよくありませんし、余計なノイズになります。
僕はゲストに対しての敬意も込めて、使うトランプは必ず、新品を使うようにしています。
また、会場の雰囲気に合わせて、トランプの色やブランドを変えるようにもしています。
お食事か中心の場では、お金のマジックはリクエストがない限りは行いませんが、コイン等も必ず消毒を行います。
その場の会話や雰囲気をリードしている人が誰かを見極めます。
可能な場合は、テーブルの席順やパーティの参加者の情報を、事前にホストに聞いておきます。
もしかすると、お誕生日の方もいらっしゃるかもしれません。
振られても乗っからないようにしています笑。
「拍手」を頂くことは1つの大切な仕事だと思っています。
詳しくはこちらを→お客様から拍手をもらう方法
自分の熱意や感情は無意識にお客様に伝わると思います。
大好きなマジックを精一杯行うことはとっても大切なことだと思っています。
…と、まだまだ書ききれないですが、いかがでしたか。
まだまだ勉強中の身ですが、どこかでお役に立てば幸いです。