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YESセットの本当の使い方
誰しも、関係性を保ちたいと思いつつも、自分の意見を通したいという気持ちがあるのは当然のことでしょう。
もちろん、時には妥協や譲歩も必要ですが、必ず、YESと言って欲しいというケースもあるはずです。
YESセットというテクニックがあります。
すっかり有名になってしまいましたが、少し使い方を工夫すると、より効果的ですよ。
簡単に説明すると、相手にイエスのマインドセットを作ってしまうというテクニックです。
相手が必ずYESと言うであろう質問を複数投げ掛け、肝となる質問をする際に、YESと言わせてしまおうということです。
この質問は３回以上が効果的だと言われています。
分かりやすい例を挙げてみましょう。
「一気に寒くなりましたね。もう年末ですね」→YES
「クリスマスも近いね」→YES
「◯◯のイルミネーションって綺麗って有名だよね」→
「じゃあ、よければ行ってみませんか？」←肝となる質問
というような形ですね。
コミュニケーションが上手な人は、無意識に常に同意を引き出すような話法を使っているように思います。
このYESセット法には、ちょっとしたコツがあると思っています。
上の例は、いかにもなテンプレートですね。
「否定」を引き出すリスクは低いですが、相手はなんとなく同意しています。
「天気が良いですね？」「そうですね。」
これでは、いくら同意しているとはいえ、相手の心が本心から同意しているとは考えにくく、惰性的な同意です。
なんでもかんでも同意させればOKということではないと思っています。
より深く相手の心に響かせた上で、同意を引き出した方が効果的でしょう。
言い換えると、相手が興味関心のあることを投げかけること。
ケースバイケースですが、相手が最も興味関心のあることの一つは自分自身のことです。
例えば、
「天気が良いですね？」「そうですね。」
よりも、
「 その腕時計かっこいいですね！」
「髪型変わりました？似合ってますね！」
「いつもお洒落ですね」
みたいなことを投げかけた方が刺さるのは当たり前ですよね。
相手は「いやいや、そんなことないですよー」と表面上は否定するかもしれません。
ですが、よほどのことがない限り、自分が気に入っていないものを身につけていることはありませんし、言葉では否定している形になっていても内心では同意しています。
とっかかりとしては、上に挙げたように、身につけているものが良いかもしれません。
例えば、iphoneケースや腕時計などは本人が強いこだわりを持っている可能性が高いです。
ただ、相手がファッションに無頓着な場合はこの限りではありません。
つまり、相手が何を求めているのか、何に関心を持っているのか、この辺りを上手く見極めることが、YESセットのコツだと思っています。
このように考えると、心理テクニックを教科書的に学ぶだけではあまり意味はなく、日頃から観察眼を身につけることも大切だと言えるでしょう。
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