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選挙報道と大衆心理|票を動かすバンドワゴン効果とアンダードッグ効果
メディアによる選挙報道は情報のリーチ数が大きいだけに、多くの有権者の行動心理に影響を与えます。
意図的か意図的でないかは置いておいて、メディア報道が大衆心理に与える影響に付いて知っておくことは、フェアな視点を持つために必要なことかもしれません。
投票行動心理ついては様々な分野で研究が行われていますが、今回は政治学や社会学関連の書籍を読んでいるとしばしば登場する「バンドワゴン効果」と「アンダードッグ効果」をご紹介します。
分かりやすく言うと「人気のある人やモノを支持したくなる」という心理効果のことです。
事実はどうあれ「〇〇が流行っている、人気だ」という情報が流れることで、人はその選択を強く支持する傾向にあります。
色々と思い当たるところがあるかと思います。
選挙においてもバンドワゴン効果は働き、メディアにおいて優勢だと報道された候補者に投票しがちになります。
選挙後の世論調査では、優勢だとされる候補者に投票したという人が実際の投票数よりも多いのです。
自分の行動を正当化したい心理が働いているではないでしょうか。
一方で、正反対の心理効果も存在します。
アンダードッグ効果とは、バンドワゴン効果の反対の心理効果です。
不利な状況にあるモノやヒトを同情や応援したい気持ちから、支持が伸びる効果のことを指します。
どっちやねん!となりますが、人の心はそんな単純ではないということです笑。
ただ、ある程度の傾向はあります。
特別応援している人がいない場合はバンドワゴン効果が強く働きます。
「どっちでもいい」という人は、人気のある方を選択する傾向にあるということです。
一方で、明確に支持する選択肢がある場合は、劣勢を回避するため、
アンダードッグ効果が働く傾向にあります。
以上のことを考えると、選挙の途中経過情報を公開することは、どうなのだろうと思ってしまいます。
いかがでしたか?
このような効果には、選挙だけでなく、日常の全てにおいて作用する心の働きです。
自由な選択をしているようで、意図的な選択をさせられている…なんてこともあるかもしれません。