BLOG, 心理学
「言いたくないこと」を喋ってもらうには?|分離法
人は誰しも自分だけの秘密を持っています。
マジックのタネと同じで、秘密はそっとしておいた方がいいことがほとんどです。
しかし、言いにくいことをそのままにしてもらうと人間関係にヒビが入ったり、取り返しのつかないことになったりします。
相手が言いにくいことを喋ってもらいたい。
そんなときに使えるちょっとした言葉のトリックをご紹介しましょう。
人は誰しも二面性を持っています。周りから見たら真面目に見えても、実は適当なところもある。
相手の中のもう一つの面を引き出してあげること、意識している一つの事柄をいくつもに分離する誘導を、文字通り分離法といいます。
例えば、「恋人が自分に何か隠しているような感じがして、それを喋ってもらいたいとき」。
このように分離法を使うと喋ってくれるかもしれません。
私に何か言いたいことがあるような気がしてるんだけど …
絶対に言いたくないことは、言わなくていいよ。
どんな小さなことでも、今、何か話せることだけ言ってくれれば。
大抵、このような場合は言いたことがたくさんあります。
多くは相手への言いにくい不満です。
もちろん中には大きな問題を抱えていることもあります。
何か一つの大きな秘密を抱えていたとしても、その周辺には小さな言いたくないことがあったりします。
例えば極端な話、「浮気をしている」が最も大きな秘密だとしても、「かまってくれない」というのも一つの言いたくないことかもしれません。
さて、それを踏まえて、上のような言葉をかけられると相手の無意識はどう反応するでしょうか。
絶対に言いたくないこととその他を分けて考えるのです。
「絶対に言いたくないこと?あれは言いたくないよな。でもこれはどうだろう?」といったように。
「言いたくないこと」という概念を分離することで、相手が喋るハードルを下げていきます。
すると相手は「あれは喋りたくないけど、これならいいかな」と、小出しに喋りはじめてくれるかもしれません。
そこを切り口に、うまく話を聞いてあげると、最後には秘密を喋ってもらえるかもしれません。
人は喋りだすと、最後まで喋りたい生き物です。
やみくもに「言いたことがあるなら 言え!」「早く喋れ!」と言うと相手はますますガードが固くなります。
「絶対に言いたくないことは、言わなくていいよ」と安心感をもたせてあげることで、ハードルが下がるのです。
いかがでしたか。
言ってみれば当たり前の話ですが、人は当事者となると誤った行動をしがちです。
少し頭の片隅に置いておくのと、そうでないのとは大きな違いがあります。
あ、最後にひとつ。世の中には知らない方がいいことがあるというのもお忘れなく。
楽工社
売り上げランキング: 11,298