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心理学研究が証明した正しい”幸福度の高め方”|年収や結婚は幸福度に影響しない

How happy

「幸せになりたい」というのは世界共通の願望でしょう。

しかし、何が幸福度=幸せの度合いを決定するのでしょうか。

  • お金をたくさん持っているか?
  • 結婚しているか?
  • 可愛いこどもや綺麗な奥さん(イケメンの旦那さん)?
  • 自分の容姿の美しさ?
  • 広い家?
  • 仕事がうまくいっているか?
  • 健康かどうか?

多くの人の幸せのイメージは大体このようなものです。

では、実際のところは(科学的に信用しうるデータでは)、幸福を決定付ける要因は何なのでしょうか。

これに関して、心理学的アプローチで幸福について研究している科学者が行った実験があります。

その結果、おそらく多くの人にとって意外に思えることが判明しました。

幸福かどうかを決定づける要因の全てを100%だとしましょう。

その内の半分、50%は、遺伝によって決まっているという実験結果が出たのです。

「人それぞれ幸福度の違いのうち50%が、遺伝で決定づけられた設定値に起因する」ということです。

「設定値」というのが少し分かりにくいかもしれません。

言い換えると、人はそれぞれ「幸せになれる可能性、幸せの基準」になるものを持って生まれてきます。

そして、どれだけ成功を収めようと、挫折をしようと、最終的には「持って生まれた幸福度の設定値」に戻っていくということです。

この実験は一卵性双生児と二卵性双生児に関する研究から判明しました。

知能指数や運動神経などと同じように、生まれつき持っている幸福の設定値がその人の人生を通じての幸福度の50%を決定付けているのです。

遺伝子を変えることは不可能なので、この設定値を変えることはできません。

なんとも救いのない実験結果のように聞こえますが、忘れてはいけないのは残りの50%です。

残りの50%の内訳は、40%が「意図的な行動」、そして残りの10%が「環境」です。

遺伝によるもの、意図的な行動、そして環境。幸福を決定付ける要因は3つあるということです。

ここで言う「環境」というのは、最初に挙げた

  • お金をたくさん持っているか?
  • 結婚しているか?
  • 自分の容姿の美しさ?
  • 広い家?
  • 仕事がうまくいっているか?
  • 健康かどうか?

のようなものです。

これらは幸福度100%の内、最大でもわずか10%しか占めていないということなのです。

少し具体的事例をあげてみると、お金をたくさん持っていた方が幸せだというイメージがありますが、それは統計的には誤りです。

「裕福な経営者とその労働者の幸福度はあまり変わらない」という実験結果があります。

また一般的に、結婚している方が幸せだというイメージがありますが、これもまた統計によると誤りです。

「結婚後の方が幸福度が低く」なります。(平均して2年は高揚感によって若干幸福度は上昇しますが、それ以降は下がっていきます。)

つまり、これらの物質的な豊かさをいくら追求しても、それによって今よりももっと幸せになることはないということです。

より効率的に幸せになるためには、残りの40%、意図的な行動(思考パータン)の質を上げた方が良いということになります。

では、幸福値が高かった人の考え方や行動はどのようなものなのでしょうか。

パターンは多岐に渡りますが、いくつか分かりやすいものをご紹介すると、

  • 他人と比較しない
  • 楽観的になる
  • 感謝の気持ちを表す
  • 人を許す
  • 熱中できる活動を増やす
  • 目標達成に全力を尽くす

こう書くとどうもありふれた感じがしますが、どれも科学的なデータに裏付けられています。

「他人と比較しない」については過去の記事で一部詳しく書いていますのでご興味ある方は読んでみてください。

参考:あなたを不幸にする「社会的比較」|Facebookは幸福度を下げる?

それ以外の幸福値を上昇させるための行動についてはまた後日詳しくご紹介します。

いかがでしたか。

普段、なんとなくイメージしている「幸福」を科学的に捉えると、意外な事実があったりするので実に興味深いですね。

 

まとめ

・遺伝による特定の幸福の設定値が存在し、それは幸福を決定付ける要素の内50%を占める。

・多くの人が幸せになるであろうと思っている事柄の大半は、幸福度に影響を与えない。

・最も大切なのは、自分の意志で決めれる行動や思考パターンである。

 

参考書籍:

THE HOW of Happiness(A New Aproach to Getting the Life you want)

The happiness equation : the surprising economics of our most valuable asset