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結婚後幸せなのは「2年」|恋の終わりのメカニズム
近年の婚活ブームの中で、多くの人が新しい恋人を見つけたり、最愛の恋人と結婚することを望み、それが幸せへのフリーパスチケットであるという淡い期待を抱いています。もしかすると、あなたもその 一人かもしれません。
しかし、残念ながら最新の科学が証明したのは、 私たちの期待に反するものでした。
今日は、少しショッキングな「事実」を書きます。
詳細は長くなるので省略致しますが、2万5,000人を対象にした15年に渡る心理学の研究で明らかになったことがあります。
それは「結婚による幸福度の上昇は一時的なものである」という事実です。
結婚生活直後は幸福度は上昇しますが、それは一時的なものであるという残酷な研究結果が上がっているのです。
もう少し具体的なデータを示しましょう。
結婚後の幸福度の上昇、つまり結婚する前より幸福であると感じるのは約「2年」です。
加えて、平均すると「結婚後に幸福度が低くなる夫婦の方が多い」のです。
ショッキングな事実ですが、4組に1組が離婚する時代ですから、あながちデタラメな数値にも思えません。
周りから見ても仲が良く、理想的な結婚をした二人がある日、突然に離婚した…なんて話はよく耳にします。
これは結婚した二人でなくても同じくです。今日一日で”仲良しカップル”が何組別れを迎えたのかは数え切れないでしょう。
もちろん、別れる理由は様々でしょう。けれども、結婚直後、交際直後と同じくらい幸せな時間が続いていたとしたら、別れる確率はグンと減るはずです。
さて、残酷なことをお伝えしましたが、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
そして、これは避けることができない事実なのでしょうか。
そこが重要です。
まず、どうしてこのようなことが起こるのか。
つまり、なぜ、周りが羨むほど幸せなカップルの幸福度は2年で下がり、結果的に別れを迎えてしまうのか。
これに対する一つの解は「快楽順応」という言葉から導くことができます。
簡単に説明すると「人は慣れるものである」ということです。
たとえそれがその時、どれだけ幸せに思えていてもです。
これは恋愛感情だけではありません。広い家に引っ越しても、収入が増えても…etc
環境や状況の変化に基づく幸福は一時的なものです。幸福度が上昇することはありません。
快楽順応が起こるメカニズムは大きく二つあります。
ここでは簡単にだけ説明しますが、一つは、願望がより強くなること。二つ目は、社会的な比較です。
重要なことは、人は幸福な状況に陥っても基本的には慣れてしまう。結果、幸福度は上昇しないということです。
しかし、この快楽順応のペースを遅らせることは可能です。
努力して創意工夫することで、慣れは回避できるのです。
では、そのための最もシンプルな具体的解決策を一つご紹介します。
ありふれたことで恐縮ですが、感謝をすることです。
当たり前を当たり前に思わないよう、些細なこと称賛や感謝を行うのです。
面白いのが、例えばパートナーに向けて感謝の言葉を綴った手紙を書くとしましょう。その手紙を出さなくても、感謝の手紙を書いた人の幸福度は上昇することがわかっています。
つまりは相手に対して、感謝の気持ちを持つだけでもよいのです。もちろん、形にして相手に示した方がよいことは言うまでもありません。
幸せを維持するために絶えず、お互いに感謝を示していれば、快楽順応のペースは落ち、幸福度は上昇します。
常に二人が新鮮な気持ちを維持できるようにお互いに努力すること。そのためのシンプルな方法が感謝するということです。
いかがでしたか。
恋愛や結婚をゴールだと捉えてしまうと、やはり幸せな状況は長続きしません。マンネリを防ぐために、お互いがお互いのために努力することが必要です。
悲劇を繰り返さないためにも、パートナーに対して、些細な感謝の気持ちを持ち、それを具体的な形にすることから始めてみてはいかがでしょうか。
参考書籍:
THE HOW of Happiness(A New Aproach to Getting the Life you want)
The happiness equation : the surprising economics of our most valuable asset
「婚活」がなくなる日―結婚=幸せという洗脳 (主婦の友新書)
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