ライフハック, 心理学
モテる人の話術は「聞く」が8割
「モテる人の話術」を観察していると驚くほど、喋りません。
タイトル通り、全体の会話が10だとすると2割程度しか自分が話していない。その2割のほとんどは「相づち」と「質問」です。
ここでいうモテる人は「異性からモテる人」も含みますが、人気ホストやホステス、プロカウンセラー、占い師、凄腕のセールスマンや人気のバーのマスターなど、異性を問わず「話をしたくなる人」を指します。
「話し上手は聞き上手」という有名な言葉がありますが、では「聞き上手」ってどういうことなのでしょう。彼らのコミュニケーションの極意をのぞいてみましょう。
なぜ、聞き上手は話し上手?
コミュニケーションの技術というと、漫才師や落語家、カリスマ講師のように「人を魅了する話術」を思い浮かべるかもしれません。私も舞台に立つ人間として話す技術の重要性は理解しているつもりです。
しかし、日常のコミュニケーションにおいては「聞く技術」も同じくらいか、それ以上に重要だと考えています。
理由は明快です。人は話を聞くより、話す方が好きだからです。
こういうと「いや、私は話すのは好きじゃない」という人もいると思います。しかし、そういう人も心を開いた人と話すときは意気揚々と話をしていたりします(私もそうです。)人と話すのが苦手というのは、話をするのが好き・嫌いとは別問題で、本質的には皆「聞くより、喋る方が好き」なのです。
もっというと、生きている以上、人は「共感」を求めます。FacebookなどのSNSは、共感を求める人が列をなしています。これは人として自然な欲求です。
だからこそ、話を上手に聞き、共感できる能力はコミュニケーションにおいて重要なのです。この聞く技術は、ある種、劇薬のような危険な側面も含んでいます。
というのも、人は自分の話を熱心に聞いてくれる存在に陶酔しやすいのです。気持ち良くお喋りしている間は被暗示性が高まる(心が無防備になる)からです。カリスマ的にこの能力が高い人は一歩道を踏み外すと、カルトチックな集団を形成できてしまいます。
それほどに「聞く技術」は強力です。では具体的に聞く技術とはどういうことなのでしょう?その一部を見てみましょう。
聞き上手になるには?
**これはあるカウンセラーの方が教えてくれました。快く掲載を許可してくれたので、ご紹介します。
①相づちを極める
相づちは「共感」を伝えるもっとも優れた手法です。
まずは8:2を意識して「相づち以外は喋らない」を意識してみましょう。これが”言うが易し”で、きちんと話を聞いていないと相づちは打てませんし、気をつけないと自分が話し手に回ってしまいます。
相づちに便利なフレーズは以下の4つです。
・そう(そうですね、そうですよね、そうなんだ)
・はい
・なるほど(たしかに)
これに加えて「オウム返し」です。これは相手の言葉をそのまま感情を込めて繰り返すことです。これも相づちの1つですよね。
②自分のことは話さない
自分の話をしないとは、聞かれたこと以外は答えないということです。
相手の質問の意図はそれぞれですが、ほとんどの場合、突き詰めれば「共感」と「安心感」を求めています。私たちが誰かに相談したり、意見を求めるときもそうではありません?
意見や助言をするにしても、具体的な情報以外はほとんど価値がありません。
ここを勘違いすると、自分語りになってしまいます。部下が上司に相談してる際に、気づくと上司の自慢話になっている…みたいな経験はありませんか?
そして、大切なことは「分からないことは分からない」ので答える必要がないということです。
たとえば「俺、会社を辞めようと思ってるんだよ。どう思う?」と聞かれても、分からないじゃないですか笑。
だから「んーどうするだろうなー…」と相づちを打ちます。そしたら「今のところに居ても未来ないと思うんだよねえ…」などと話してくれます。
そしたら「なるほど、そうなんですね」と相づちを打つ…その流れで彼は勝手に解決してしまいましたが「話を聞いてくれてありがとう」と言ってくれました。
無理に答えを説くより、その方が健全に思えてきませんか?だって、分からないんだから。
②相手の話に興味を持つ
共感するには相手に興味を持つ必要があります。これは言葉以上に深い意味があります。本当の意味で相手に焦点を当てて共感するには、自分の感情を切り離す必要があるからです。
例えば、相手が「金儲けは悪だ!」と言ったとしましょう。あなたはそう思っていないとします。
しかし、これは相手がそう思っているだけで、あなたにとっては関係のないことです(アドラー心理学でいうと「課題の分離」というやつですね。)ここでの興味を持つとは、なぜ相手がそう思うのか、「金儲けは悪だ!」と思う感情の背景に興味を持たなければいけないということです。
これは思っているよりも難しいことですが、意識してみるとコミュニケーションが全く違った景色に見えてきます。
いかがでしたか。聞き上手は話し上手。参考になる部分があれば幸いです。私も精進します。
「もっと詳しく知りたい!」という方はこちらの本がおすすめ。今回の記事にも参考にさせて頂きました。最近の一押しです。