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ショッピングで99%の人が騙されている数字のマジック

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この時期、セール等もあって、ショッピングする人は多いですよね。

日常には多くのマジックが潜んでいます。目の前でコインが消したりする、マジシャンだけが、人の脳を騙しているわけではありません。

買い物をする際、多くの人が気にするものはなんでしょう。それはその品物の「値段」です。

しかし、その値段を構成している「数字」は多くの人が苦手なもので、その意味をよく考えていません。

人は値段を考える時、脳は数字を考えていない

物を買う心理として、数字の大きさはあまり関係ないんです。 米カルチャーマガジン「The Atlantic」では、私たちの脳がどのように数字を解釈し、販売側がそれをどのように利用して商品を購入させようとしているかを説明しています。

そもそも、消費者は商品の妥当な値段を知らないのです。だから、私たちは買い物をするときには、脳の中で数字を扱うのに関係ない部分を使うことになります。私たちはたくさんのお金を使ってきているのに、お金に関する決断をする時には、数字とは関係のない手がかりに頼っているのです。

どういうことでしょう。いくつか例を出してみましょう。

選択肢が多い場合、人はその中間のものを選ぶ

目の前に2種類のビールがあるとします。2.5ドルのプレミアムビールと、1.8ドルの安売りビール。この2つだと、約80%の人は高い方を選びます。そこに第三の選択肢、1.6ドルの激安ビールが加わります。そうすると、80%の人が1.8ドルのビールを買い、残りの人は2.5ドルのものを買います。だれも一番安いビールは買いません。最後に、お店の人が1.6ドルのビールを回収して、3.4ドルのスーパープレミアムビールを並べてみました。すると、ほとんどの人が2.5ドルのビールを買い、1.8ドルのものを選んだ人がわずかにいて、約10%の人が一番高い3.4ドルのビールを買いました。

この心理を知ってる販売側は、一番売りたいものを多くの選択肢の中で、中間に配置します。 また、このことから言えるのは、選択肢は多くない方が高い品物が売れるということです。

二つの選択肢がある場合、販売側は一番売りたいものを高く設定します。 消費者はその品物の正当な価格を知りません。

アパレルショップで、同じようなデザインの1999円のTシャツと、2999円のTシャツがあれば、多くの場合、人は後者を選択します。原価自体は後者の方が安くても。消費者はそのものの正当な価格を知る術がないからです。

9という数字が好き

先ほど、Tシャツの値段を1999円と2999円にしました。 人は9という数字が好きなんです。というよりも、人は9という数字にお得感を感じてしまうんです。
ある調査によると、市場価格の65%が9という数字で終わっています。

値段の公平性を見つけようとする

何度も述べている通り、消費者はその品物の適正な価格が分かりません。 しかし、人は自分が適切な選択を行ったと思いたいのです。ですから、正しい選択するため、値段以外の手がかりを探すのです。

経済学者のDan Ariely氏がある実験をしてみました。学生たちに詩の朗読会をすると言い、一つのグループの学生たちに「チケットは有料だ」と説明し、もう一つのグループには「チケット代は払ってある」と説明しました。その後、Dan Ariely氏は両方のグループの学生たちに「朗読会は実は無料だ」と話しました。すると有料と聞かされていたグループの学生たちは「無料で価値のあるものを得ることができるのか」と参加するのが不安になりました。もう一方の学生のほとんどは「何の謝礼も出ないまま、イベントにボランティアとして駆り出されるされるのか」と思って出席を辞退しました

消費者は「見た目」、「どんな気持ちが沸き起こるか」、「他との比較」などから価格の判断を下さざるを得ないのです。

もっと身近な例を出しましょう。

皆さんは初めていく飲食店に行ってみようと思う際、何を参考にして、それが適正な値段かどうかを決めますか?

ぐるなびや食べログを見たりしませんか?すごく便利なもので、僕もよく利用します。 そこで評価が高かったり、口コミの評判がよかったりすると、行ってみたくなりますよね。

根も葉もないことというか、ひねくれたことを言うと、 評価って、工作員を仕込めば、いくらでも工作できますよね。

さらに人には「一貫性のルール」というものが働いています。何かというと、前述した通り、人は自分が適切な選択をしたと思い込みたいというルールです。

ぐるなびで評価が高かったお店に行って、そこの料理の味がそこそこでも、大多数は「やっぱり評価が高かっただけあって、とっても美味しい!!」って思ってしまうんです。

大衆心理の多数の原則だったり、催眠術でいう威光暗示とも言えるかもしれません。

こんな心理があるから、仕掛人はメディアを利用します。 AKBがどうして人気になったんでしょう、KPOPが何故好きなんでしょうか、どうしてそのファッションをするのでしょうか。人は知らず知らずのうちに仕掛けている側のある種のマジックにかかっています。

でもこういった心理を利用するのを悪いこととは思いません。仕掛け人が良い物を世の中に広めたり、楽しんでもらって欲しかったりする際は、こういった心理を利用するのは賢い選択だと、僕は思っています。

いかがでしたか。こういった視点を少しだけもっておくと、賢くショッピングができるかもしれませんね。