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忘れたいけど忘れられない|失恋を乗り切る心理学
失恋、仕事の失敗…忘れたけど忘れられない過去って誰にでもあると思います。
身近なところでは失恋があると思います。失恋は誰しも辛いこと。
苦い思い出は時に人を強くしますが、いつまでも過去を引きずっていては前に進めません。
忘れたいけど、忘れられない。
そんな方は是非、参考にしてみてください。
皮肉なことに、人には忘れようと思えば思うほど、忘れられないという心の働きを持っています。
少し面白い実験があります。
1987年、アメリカのウェグナー(Wegner,D.M.)という心理学者による実験です。
シロクマの1日を追った50分ほどの映像を3つのグループに見せたあとで、各グループに次のようなことをお願いしたのです。
- グループ1:「シロクマのことを覚えておいてください」
- グループ2:「シロクマのことを考えても考えなくてもいいです」
- グループ3:「シロクマのことだけは絶対に考えないでください」
1年後に映像の内容を克明に覚えていたのは、皮肉にもシロクマのことだけは考えないようにしようとしたグループ3の人たちでした。
色々と難しい話が後に続くのですが、要は人は「忘れようと思えば思うほど、忘れられない」のです。
ではどうすればいいのでしょう。
つまりは考えないようにすればいいのですが、考えないようにしないためには、
思いっきりそのことを考えるのが1つの良い方法です。
いっぱい考えて、脳が「飽きた」と感じれば、つまり、満足すれば自然と考えないようになります。
1人で思い出を巡り、泣きわめくのもいいでしょう。
少し荒治療にはなりますが、友人や家族に自虐的に話すというのも1つの手です。
辛いかもしれませんが、冗談のように何度も話していると、次第に脳はそのことに飽きてきます。
吹っ切るためにも、強制的にそのことを考えられないようにするのも良い方法です。
写真や連絡先などを全部消しちゃうというのも1つの手です。
綺麗な思い出として残しておけるなら、残しておいていいと思いますが、
そのせいで前に進めないのならば、勇気を出して綺麗さっぱり消去してしまいましょう。
せっかく忘れかけていたのにSNSのフィードを見て逆戻り…なんてことにならないようにも。
また、わざと忙しくするなんていうのも1つの方法です。
過去の記事にこんなことを書いています。
自然原則と同じく、何もないところには、感情、思考が押し寄せてきます。
感情が押し寄せる隙がないように、無理やり、タスクで埋めます。
過去の記事の引用:悲しみを乗り越える方法
元も子もないことを言いますと、時間薬というものがあります。
辛い過去は、基本的には脳が自動的に消去してくれます。
より早く忘れるためには、新しい記憶を上塗りします。
難しい言い方をすると、脳の海馬という部分の神経細胞の新生を促す事が失恋の痛みを消す事に繋がります。
海馬を刺激するのには、リラックス・運動・快楽を感じることが重要だと言われています。
運動して、美味しいものを食べて、ゆっくり寝る…みたいな生活を数日送ってみるのも良いかもしれません。
これを踏まえると、昔から傷心旅行なんて言葉がありますが、旅行にいくのも1つの良い方法ですね。
いかがでしたでしょうか。
一生に一度は必ず失恋の痛みというのは体感するものです。
けれどもその痛みは、必ず成長に繋がるはずです。
少しでもあなたの痛みが和らぎますように。