BLOG, マジックの話, 思うこと

マジックで「彩る」ために

Irodorimagic

僕は 一人のマジシャンとしてイベントやパーティなどでパフォーマンスを披露する一方で、最近はそのような現場の企画段階から携わらせて頂く機会も多くなってきました。

そんな中で、企画や演出という側面からマジックについて改めて考えています。

そのあたりについて、覚書と独り言を。

一言にイベントやパーティと言っても、その背景や中身は全く異なります。それぞれにコンセプトがあり、求める結果、つまり世の中に何を伝えて、誰に何を感じて欲しいのか、という物語があります。

企画会議等の場で様々な担当者の方から意見を頂戴する中で、パフォーマンスを実施するにあたり、それぞれの現場の物語にいかに関わっていくかという視点が重要だと感じています。

マジックをはじめ、あらゆるパフォーマンスの特性や可能性などについては、当事者以外にはほとんど知られていないのが現状です。

そのため、クライアントが描きたい物語を汲み取った上で、潜在的なニーズを探り、もう一歩踏み込んだ「物語をより鮮明にするにはどうすればよいか」という意識を持つことが必要だと思っています。もちろん自身が表現したい世界観とのバランスも重要です。

これは時に、ありそうでなかった「新しい形でのマジック」を世の中に発信することに繋がります。

具体的な話はここでは避けますが、そんなことを何度か体感したことで、僕自身のマジックはさておき、マジックというモノは極めて自由度が高く、可能性に溢れているエンターテイメントだと実感しています。

それはおそらく、他のパフォーマンスジャンルでも同様だと思います。

そしてそれをよい形で具現化するには、パフォーマンス自体の質や感性の底上げはもちろんのこと、あらゆる方向で「何が世の中の人の心を揺さぶるのか」というアイデアの蓄積、そしてその背景にある世の中の動きを常に視野に入れておく必要があるのかなと。

なんだか偉そうに語ってしまいましたが、そんなことを思った今日この頃なのでした。

課題は山積みです。