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アパレル業界、セールの本当の狙いと目的。
アパレル会社の方とお話する機会がありました。
そこで聞かせて頂いたセールの本当の理由。
一番の目的は在庫処理です。安くしてでも売った方がいいのです。
そして、夏のバーゲン、冬のバーゲン等、消費者にとって恒例行事となっているというのも一つの理由。安くしなければ、その時期、他店に客が流れてしまいます。
しかし、仕入れ値がある以上、値段を下げてしまっては、いくら在庫処理や競争のためとはいえ、利益がでません。にもかかわらず、今はプロパー(定価)で買うのがばかばかしいくらい、いつでもなんらかのセール商品が店頭に置いてあります。なぜでしょう?
販売店側もセールを上手く利用しているんです。セールの本当の狙いとは?
セールにいった時、コーディネートされてるマネキンに注目してみてください。
マネキンにコーディネートされた商品はやはり、売り上げが伸びるそうです。中には、まるまるそのまま買う人も。「そんなバカな!」って思うけど、実際あるみたいです。
セール時、マネキンにコーディネートされた商品はセール品とプロパー商品を混ぜてる場合が多いそうです。シャツ(セール)+インナーシャツ(定価)というように。
一つの商品が安いため、「二つでこの価格なら」というような購買意欲を発生させます。結果的に消費者は、セールをしていない時には売れない利益率の高いプロパーの商品を手に取ってしまうことになります。
また、セールは人気がないため売れ残った商品が多く、サイズもそろっていない。すると、新作商品の方が魅力的に見え、「セール品を買いにきたのにプロパー商品を買ってしまった」みたいな不可解な現象を引き起こします。
マネキンじゃなくても、ファッション雑誌のコーディネートのページ切り抜き等を張って、人気モデルのフルコーディネートを一つの棚にプロパーとセール商品を混ぜてく、なんてのも一つの手だそうです。
同じく、「三つ買えば一つサービス」、某電気店や旅行会社で実施していた「100人中1人はタダ」みたいなプロモーションも全体で見た時の損失はあまりなく、消費者の購買意欲を高め、全体の利益を上げる目的があります。
セールの時って、普段とは違うお店に入ることも多いですよね。まさにこれが狙いで、セール時に商品、お店を気に入ってもらい、新規顧客を獲得し、セールではないときに商品を買ってもらう。長い目で見て、利益を上げることが目的です。
そのため、僕がお話させて頂いた方の会社では、「忙しいセールの時こそ、接客に気をくばれ」と販売スタッフに言うそうです。
いかがでしたか?競争が激しいアパレル業界、セールにも色んな戦略があるんですね。